IPO準備コストをトータルで安くするポイント①
IPO準備に要するコストは多岐にわたります。IPO準備に要するコストは上場を予定する市場、会社の規模・ビジネスモデル・従業員の状況、外部業者の活用方針等、様々な要因によって変わってきますが、一般的には株式上場直前の2~3年の間に5,000万円~1億円程度はかかるといわれております。
会社外部に対して支払うコストの例としては、取引所に対する上場審査料・新規上場手数料、主幹事証券に対するコンサルティング費用・審査報酬・引受手数料、監査法人に対する予備調査・監査費用(直前期・直前前期・申請期の四半期レビュー等)・コンサルテイング費用、IPOコンサルティング・IRコンサルティング等に支払うコンサルティング費用、印刷会社に対する有価証券届出書・目論見書等の印刷費用、その他株式事務代行手数料や登録免許税があげられます。
また、会社内部に対して支払うコストの例としては、IPOに向けた管理体制の強化に伴う管理部門の人件費増加や、システム投資などがあげられます。
IPO準備コストを下げるためのポイントの一つとしては「IPO準備プロジェクトマネジメントの強化」があげられます。通常、IPO準備に入ると「上場準備室」「公開準備室」等の専任部署を設けるか、あるいは管理部・経理部等を中心としたIPO準備プロジェクトチームが立ち上がり、これらのメンバーによってIPO準備のプロジェクトマネジメントが行われることになると思います。しかし、IPO準備には以下のような特殊性からプロジェクトマネジメントは容易ではありません。
プロジェクトの同時進行
IPOのために対応しなければならない課題・タスクは多岐にわたり、かつIPOスケジュールの進捗に応じてこれらの課題・タスクをバランスよく進めていくことが求められる。
プロジェクトに求められる幅広く・深い専門性
IPO審査基準は画一的な基準にまで落とし込まれていない場合も多いため、どのレベルまで対応しなければならないかについて、経営管理・内部統制・会計・開示等の幅広い知識・高度な判断が求められる。また通常、IPO準備は会社として初めてのイベントであるため、過去の知見を組織的に有していることが少ない。
様々な関係者との調整・対応
外部・内部の多数の関係者(例:証券会社、監査法人、ベンチャーキャピタル等)を巻き込んだプロジェクトであるため、高度なプロジェクトマネジメント能力が求められる。
これらのIPOにおける特殊性があるがゆえに、IPO準備のポイントがわからずにコストをかけ過ぎてしまったり、反対にコストをかけるところにコストをかけずに手戻りコストや緊急対応によるコスト増を招いてしまう可能性があります。最悪の場合には管理体制構築の遅れからIPOスケジュールが遅れてしまい、1年分の追加コストが生じてしまう恐れもあります。
これらのIPOにおける特殊性を乗り越え、問題なく、かつ低コストでIPOを果たすためのIPO準備のプロジェクトマネジメントとは、IPO審査要件のクリアを安心して任せられ、プロジェクトの手戻りコストや不要な管理体制整備コストを回避できるようなプロジェクトマネジメントを意味しております。このような安心・低価格を目的とするIPO準備のプロジェクトマネジメントのポイント(概要)は以下の通りです。
・IPOは新たな価値観への挑戦であることを経営者・従業員に周知する
・IPOを目的ではなく手段として捉え、会社の成長機会として活用する
・IPOに向けた重要な課題を漏れなく認識する
・IPOに向けたスケジューリングを効率的に行う
・IPO準備の体制・社内の協力関係を築く
・IPOに向けた課題対応の進捗管理を体系的・計画的に行う(PDCAサイクルの徹底)
・IPO準備対応のリソースを内部・外部を上手に活用する
会社の状況によっては上記以外のポイントもあげられる場合があります。株式会社ソーシャルクッションではIPO準備支援に関するノウハウを活かしてIPO準備コストの最小化を目指した「IPO準備プロジェクトマネジメントサービス」を行っております。IPO準備コストの最小化を可能とするIPO準備のプロジェクトマネジメントサービスの詳細なポイント、会社の状況に応じたポイント、どの程度コストを下げられるか、等について聞いてみたいといったご要望がある場合には、株式会社ソーシャルクッションまでお問い合わせください。